目指せ一ヶ月平均12冊!年間144冊読破!

本年7冊目、このペースで行けば1月は目標が達成できそう。決して多読すればそれでいいという類のものではないが、別に速読・多読自体が目標になっているわけではないので、今のところは良い感じに読書が楽しめている気がする。しかも、今年は冒険をしないで、堅実に名のある作家の本だけ買うように心がけているので外れが少ない(少なくとも新年に入ってからは一冊も無い)。新品で買う人間はそれだけ慎重に本を選ばないといけないわけで。

今回は↓。内容というよりも筆者で選んだ感じです。

伝える力 (PHPビジネス新書)

伝える力 (PHPビジネス新書)

この人は「週間子どもニュース」で前のお父さん役をやっていた方です。子どもニュースは小学生のときからずっとお世話になっていたので(実家では今でも夕飯時にやっていたら観ています)、この人は個人的に好きでした。子ども向け番組キャスターとして類稀な才能を持っていたと思っています。雰囲気などが素晴らしかった。その点、今の子どもニュースのお父さんはちょっと残念な感じです。まぁ大変なのでしょうが・・・

さて、本書は、ビジネスマンに向けたコミュニケーション方法・能力の指南書です。タイトルの通りですね。内容は、実に普通です。格段に驚くようなことなどは載っていない。また、簡潔な文章なのであまりにわかりやすい。このように書くと本書がダメなようですが、全く逆です。コミュニケーションに関する本としては本来あるべき姿を完全に追っていると思います。

そもそも、コミュニケーションというのは心理学だとかの専門的な分野に及ばない限りは、非常に単純なものであるはずです。人の目を見て話す、主語述語を明確に、はきはきと発音する・・・これらは小さな頃から当たり前のように言われてきたことです。それらが出来るのであれば、誰もがコミュニケーションマスターです。性格の問題は別です・・・しかし、大人になるにつれて、なぜか人間は基礎的な部分を忘れてしまうことがある。それは色々な体験をするからかもしれませんが、楽に生きようとすると基本から外れてしまい、それに気付いていないことがある。

そういったあくまで基礎の分野で、我々が日常で忘れてしまいがちな内容を、本書は改めて説明しているのです。だから読めば、「別に普通だろ」ということしかありません。しかし、本当に重要なのは、「普通だろ」ということを認識させてくれたことです。無意識的にわかってはいても、最初は意識しなければ習慣にはならない。その意識付けのための本であると思いました。

新しいことは何一つといって良いほどにありません。そういった意味では800円もする本書は費用対効果が悪いかもしれません。それでも、大切なことを思い出すことが出来たというのは、少なくともしばらくの間は自分のコミュニケーションのあり方を多少は変えてくれることでしょう。冬期講習明けのバイトの授業があまり上手くいかなくて凹んでいたので、少し頑張れる気がしてきました。

小手先の技術を磨く前に、まずは基礎の復習。これは勉強でも運動でも、日常生活でも同じこと。それだけの話なのです。