経営のススメ

自分は教員を目指しているので、はっきり言って企業経営なんてものには一生関わらないかもしれない。ただでさえ教員は社会性に欠けているのだから。教員は大学で教員免許を取って、その後すぐに学校に(上手くいけば)配属となり、企業や行政などの社会と直接関わる機会は基本的にはない。それは大きな問題だと思う。生徒が社会に出て行くための手助けをするのが教員の仕事なのに、その教員が社会を知らないのでは相談など出来たものではない。でも、自分は一刻も早く教育現場に行きたいと思っている。そうすると社会との接点は持てないことになってしまう。それではダメなんだ。そう思って、今所属しているサークルで活動しているし(入ったきっかけは違うけど)、営業活動もやっている。その補完的なものとして、本を読んでいる。経営の本だ。経営の本を読むメリットはいくつもある。それを簡単にリストしてみよう。

企業の実態をかじることができる…企業は普段どのような活動をしているのか、意思決定はどうなっているのか、上級役員の仕事はどうなのか、なんてことがわかる。もちろん、内部から学ぶのに比べて全然知ることは出来ないかも知れないが、やるとやらないのでは雲泥の差だ。

経営者がどのような人物か知ることができる…ニュースで(主に謝罪会見だろうが)よく見る上級役員。彼らは自分たちからすれば殿上人のような存在かもしれない。企業に入ったって、大手だったら彼らと接触する機会はしばらくの間ほとんどないだろう。そんな(基本的に)優秀な人々の思考やモットーを学ぶことが出来るのだ。見習うべき点は多々ある。

リーダーシップを学ぶことができる…経営の本のなかには、CEOやCFOが書いたものも多い。彼らは企業を引っ張っていく立場にあり、そうすることで企業を躍進させることが仕事だ。つまり強力なリーダーシップを持っている必要があり、成功している企業の上級役員はほぼ全員がそうだ。リーダーシップを彼らから学ぶことが出来れば、それを企業でなくとも日常でいかせる。

経営はすべてに応用できる…何といってもこれが一番大きいと思う。人生を企業にたとえると、自分の人生の最高責任者はほかならぬ自分自身だ。そして、そこで働く従業員も自分自身だ。とすると、経営の手法は人生にも応用が効くはずだ。もちろん、それ相当の変化は必要になるのだが。もちろん、教室にも応用が出来るだろう。他の学問に比べて、経営というものは応用が圧倒的に利くのである。だから、経営なんて関係ないなんてことはない。

そういうわけで、自分は最近経営の本を中心に読書生活を展開している。自分のお勧めは、上にも記したが、アメリカの巨大企業「GE」を20年近く率いたジャック・ウェルチに関連する本だ。この本は、彼自身の経験に基づくものであり、決して理想だけを追った方法書ではない。自伝のようになっているとも言える。だから楽しみながら読めると思う。ただ、「ワークアウト」や「シックスシグマ」のようなGE特有の(必ずしもそうではないが)言葉が出てくるので、最初はGEに関する本を読んでからはじめたほうが良いかも知れない。人生をよりよくするために、経営の本を読むことをお勧めします。