課題と興味

昨日は課題で国立博物館に近江と行ってきた。10時上野駅集合で、「5分前に着く俺優秀!」と思っていたら、彼はなかなか来ない。「まぁ約束が『10時くらい』だったから15分くらいは誤差があるのかもしれないな」とこの通信文明時代には考えがたいことを考え、しばらく本を読んで待っていた。しかし、連絡が無いため、寝坊を疑い始める。そこで「寝坊か?」とメールするも、寝坊だったら帰ってくるわけが無い。

そこで、どうせ遅刻してくるならこっちは何してても良いだろうと考え、上野駅のアトレを散策した。すると、中には思ったとおりスターバックスを発見。しかし、この日の朝食はスタバで済ませていたため、さすがに2時間で3杯目のコーヒーは飲みたくなかった。他にないかと探すと、アフタヌーンティーを向かいに発見。かなり高くつくけれども、優雅な気分に浸りたかったのでアフタヌーンティーへ。

店内には「紅茶と読書の時間をどうぞ」といった感じのポスターがあり、これでイートイン決定。このときたまたま大好きな作家である城山三郎の本を持っていたから遅刻されても全然機嫌は悪くなかった。むしろ、久々にゆっくりと読書を楽しむ時間ができて、充実した午前中を過ごすことができた。これで本を持っていなかったらさながら阿修羅であっただろう。

メニューを見てみると、高いこと高いこと。アフタヌーンティー1杯で735円!以前、清水におごってもらって新宿のアフタヌーンティーでチャイを頼んだが(これは旨い!)、それが800円近くしたことを思えば、それほどの衝撃ではなかったが、735円あったらいもやでてんぷら定食を頼んでも100円以上釣銭が返ってくることを考えると、複雑な気分だ。資本主義とは一体・・・

でもたまには紅茶も良い。紅茶は全然詳しくないが、『相棒』を観ていると紅茶も良いと思う。しかし、残念なことに早稲田の家にはとても紅茶は似合わない。早稲田の家なら緑茶だろう。冬は番茶と緑茶で過ごそうかしらと思いを馳せる。そうこうしているうちに、紅茶が出され、読書を楽しんでいると(実に優雅な気分!)、近江からメールが来た。「すまん、寝坊!」。入って良かった、アフタヌーンティー

そう考えると、遅刻を待つのも悪くないかもしれない。もちろん、状況が急いでおらず、何か暇を楽しむことが出来るものを持っていた場合に限るが。遅刻を「約束違反」と咎めるのは簡単だが、それでは何も楽しくない。遅刻をされるということは、その時間を自由に動いて良い時間として捉え、好きなことでもやっていれば、案外「無所属の時間」を過ごすことができて良いかもしれない。

ちなみに、遅刻を深く詫びてくれた近江君は、アフタヌーンティー代と昼食代を持ってくれた。ますます遅刻は良いものかもしれない。