批判への批判

哲学の勉強をしていて思った。特にカントの勉強をしたときに思った。当然のことではあるが、哲学における批判と言うのはほとんどがその人が死んでから、あるいはかなり時間が経過してから行われる。カント哲学をヘーゲルは思いっきり否定し、ヘーゲル哲学は現代では思いっきり否定されている。間違っているならばそれが批判・否定されるのも仕方ない。でも、時期がずれているならば当然その時代背景が異なるはずである。その時々によって変化する考え方を時代が変わってから批判するのはおかしい。もちろん最終的には否定されるのはどうしようもないが、まずはじめにその時代状況にあっていることを認めてあげた上で、批判しなくてはならない。批判するだけなら簡単だ。批判するならするでその批判への答えを考えた上で批判すべきだ。人の考えを否定すると言うことはそう簡単なことではない。