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赤い糸の伝説
日本人は結婚にまつわる話が大好きらしい。例えば、ジューンブライド。6月に結婚すると
幸せになれるという(?)噂だが、この噂のもとの発祥地である地中海沿岸では、現在ジュー
ンブライドという言葉すら存在しないと言う。他には赤い糸の伝説がある。これは結ばれる
運命にある人同士は赤い糸で小指同士がつながれているというもの。バレンタインデーやク
リスマスなど海外の文化の移入が激しい日本のことなので、この赤い糸の伝説も海外の話を
輸入していたのではないかと感じる人も多いことだろう。だが、実際は古代から伝わるれっ
きとした日本の伝説なのだ。古事記と日本書紀には口承伝説が数多く載せられているが、そ
の中の一つに赤い糸の話しのもとになった話がある。古事記や日本書紀言えども、全く日本
独自の文化のみで作り上げられた歴史書ではないので(事実、南太平洋から東南アジアまで
広い地域に共通する伝説が存在する)、結局どこかの国や地域からの輸入物語かもしれない
が、とにかく、それほどまでに日本に馴染んだ伝説であり、古くから伝わる伝説であること
に驚かされた。