日本、ウクライナ1.5軍に破れる!

本日日本時間22:45より、サッカー日本代表ヨーロッパ遠征第二戦のウクライナ戦が行われた。ウクライナは今回始めてW杯出場を決定したチームであるが、何と言っても注目はFWのシェフチェンコだろう。去年か一昨年のバロンドールに選ばれるほどの優秀な選手で、現在もミランの得点源として活躍している。しかし、前回のCLでは決勝で圧倒的チャンスを外すなど、活躍と同じくらいの痛いミスをしてしまっていた。今シーズンはまだ始まったばかりで何とも言えないが、ミランの一員としてのしっかりと責務は果たしている。ウクライナはシェバを擁しながらも、他の選手の質の低さからこれまでW杯に出場する機会はなかった。そのため、シェバと他の選手の実力は大きく差があるのであり、シェバがピッチにいるといないのではウクライナのチーム攻撃戦力が半減すると言っていいほどである。つまりシェバがいないウクライナは実質1.5軍の陣容になるわけだ。

日本代表は日本代表で、自分には全く理解できないが、国内でオールスターが開催されるため、国内組の選手で召集できなかった者が何名もいた。特にDFの中澤の欠場は響いたことだろう。W杯での勝ち負けを間接的ながらも決めるかもしれないこの欧州遠征に、国内のお祭りのために戦力を削がなければならなかったジーコ監督には同情するが、それを許してしまったJFA(が決めるのかな…?)には全くもって失望した。つまり、日本代表としても最強の戦力を揃えられたわけではなく、実質1.4軍程度の戦力で望むこととなった。

試合は、ラトビア戦同様、それほどのレベルが期待できないと思ったのでほとんど見ていないが、少なくともシェバは出場しなかったようである。解説が「シェフチェンコがシュートを打ちました」と言っていたと思うが、聞き間違いだったのだろうか。実況・解説の言う「シェフチェンコ」はむしろガットゥーゾに似ていたのだけれど・・・とにかく、日本は後半早々に中田浩二が退場して(?)、数的不利な状況の中、PKを決められて0-1で破れた。

シェバがいないウクライナと戦った上で負けたことからみえてくる問題は、勝てなかったこと自体ではなく、むしろ得点できなかったことが問題だ。シェバがいようといまいと、ディフェンスの戦力は変わらないわけだから、得点できなかったということは、DF陣がどれほど防いでも日本の勝利はありえなかったということになる。つまりシェバがいるいないではなく日本はウクライナに敗れていたのだ。

特に不満なのが、中田浩二だ。先日のラトビア戦では、敵の同点ゴールに結びつく致命的なパスミスを犯し、今回は一発退場。敗因は攻撃陣と彼に帰すところが大きいのではないだろうか。中田浩二は2002年W杯のトルコ戦のときも、ラトビア戦同様に致命的ミスを犯し、そこから失点を招いて日本はベスト16で姿を消すことになった。あの時から変わっていない。日本代表とはいえ、人間なのだからミスをしてしまうのは仕方のないことだ。だが、そのミスがあまりに大きすぎる。

どうも不満と不安が大きく残ってしまった欧州遠征であったが、W杯まではまだ1年近くある。代表となると集まって練習する機会がそんなにあるわけではないので、一気にレベルアップするのは非常に難しいところだろう。しかし、それでも最大限の結果を残せるように、最大限に取り組んでもらいたいと思う。ジーコジャパンに勝利あれ!